結論:動画AI(Kling)で作った人物の動画をループにしたら、つなぎ目で顔が二重になりました。この動画の人物が、動いたまま元の姿勢に戻ってこなかったからです。何日か悩んだあと、「主役のまわりだけ、行って戻る(往復)」にしたら、その夜のうちに、つなぎ目の二重は消えました。背景で動いている湯気は、そのまま前へ流しています。
うちでは、AIで作った短い動画を何度もくり返して、長い作業用の動画にしています。つなぐ作業は、AI(Claude)に手伝ってもらっています。今回は、そのつなぎ目で起きたトラブルの話です。
ループの「つなぎ目」とは
短い動画をくり返すとき、動画の終わりから頭へ戻る所が「つなぎ目」です。終わりの絵と頭の絵がそろっていれば、見ている人は気づきません。そろっていないと、そこで絵が「跳んだ」ように見えます。

そこで、終わりの数秒と頭の数秒を少しずつ重ねて、溶かすようにつないでいました(クロスフェード)。背景の湯気くらいなら、これでほとんど気になりません。
何が起きたか:動画の人物が、進んだまま戻ってこない
困ったのは、人物が動く動画でした。今回の動画の人物は、前を向いて目を開けた顔から、上を向いて目を閉じて歌う顔へ、進んだきり戻ってきません。終わりの顔と頭の顔が、まるで違うのです。
この2つを溶かしてつなぐと、つなぎ目のあいだだけ、前を向いた顔と上を向いた顔が重なって見えます。顔が二重になりました。

溶かす長さを変えたり、使う区間を変えたりしましたが、顔の向きそのものが違うため、つなぎ目の不自然さを消しきれませんでした。何日か、これで悩みました。
思いついたのは「行って戻る」
ある夜、ふと思いました。戻ってこないなら、こちらで戻せばいい。動画を前に再生したら、次は逆に再生して頭まで戻す。行って戻る往復(ブーメラン)なら、終わりから頭へ跳ぶ所がなくなります(そのかわり、端で動きの向きが折り返します)。

ただ、動画をまるごと逆再生すると、困る物があります。湯気です。湯気は上へ昇るものなのに、逆再生のあいだは下へ流れて、湯のみに吸い込まれていきます。湯気が下へ流れると、ひと目で不自然だと分かります。

直し方:主役のまわりだけ往復、背景は前へ
そこで、往復させるのを主役のまわりだけにしました。人物を含む範囲を切り抜いて、その範囲だけを「前へ→逆へ」と往復させる。範囲の外の湯気は、これまでどおり前へ流れるループのままにします。

僕が「主役だけ切り抜いて往復させたら?」と言うと、AIはその夜のうちに、指定した範囲だけを切り出して往復させる小さな道具(Pythonのスクリプト)を作りました。できた動画では、つなぎ目の顔の二重は消えていました。翌日からは、主役が動く動画はこのやり方が標準になっています。
ただし、どんな動画にも効くわけではありません。主役のすぐ後ろで湯気や水が動いていると、切り抜いた枠の中で、その動きまで逆になります。いまは、絵を作る段階で「主役のまわりは、動かない床や壁だけにする」ようにしています。
AIに直させるより、人が「どこを逆にしていいか」を見抜くほうが早かった
振り返ると、悩んでいたあいだは「つなぎ目をどう上手に溶かすか」ばかり考えていました。僕が「どうつなぐか」と聞き続けていたあいだは、AIからも、その方向の工夫が返ってきました。
解決したのは、問いを変えたときでした。「どうつなぐか」ではなく、「どこなら逆に再生しても不自然でないか」。今回の人物の顔は、前を向く動きと上を向く動きを行き来させても、気になりませんでした。湯気は、逆に流れたらすぐ分かります。この見分けは、見ている人の感覚から出てきたものでした。道具を作るのはAIが速い。でも、何を道具にするかは、人が決めたほうが早いこともあります。
AIに頼むときの一文(コピーして使える)
ループ動画のつなぎ目が不自然です。
動画の中で、逆再生しても自然に見える物(人物の顔の向きなど)と、
逆再生すると不自然な物(湯気・煙・流れる水など)を分けてください。
自然に見える物のまわりだけを切り抜いて、前へ再生→逆再生の往復にし、
それ以外は前へ流れるループのままにする方法を提案してください。
まとめ
- 今回の動画では、人物の顔が元に戻らず、終わりと頭を溶かしてつなぐと顔が二重になった
- 動画をまるごと往復させると、湯気まで逆に流れる
- 主役を含む範囲だけ往復させ、背景は前へ流すループのままにしたら、つなぎ目の顔の二重は消えた
- 決め手は「どこなら逆にしていいか」という見分けだった
ループのつなぎ目が「カクッ」とした原因を測った話はループ動画のつなぎ目がカクつく原因を調べたら、2コマ飛んでいたに、動画AIへの指示の書き方は動画AI(Kling)の指示は短い肯定形でにまとめています。この件は、うちのYouTubeでもShortsにしています。

