画像AIに形を伝えるコツ|栗を頼んだら、エシャロットが出てきた

画像AIに形を伝えるコツ|栗を頼んだら、エシャロットが出てきた

秋の絵で、栗のアップが必要になりました。画像を作るAI(Midjourney)に「つやのある茶色い栗」と頼むと、出てきたのはまん丸いトチノミ。栗の特徴を細かく書き足して頼み直すと、今度は茶色いエシャロットが4つ並びました。それを見た社長のひと言は「茶色いエシャロットが誕生しました」。

先に結論です。形をAIに伝えるときは、目立つ特徴を盛るほど別の物に近づきます。効いたのは、特徴を並べるのをやめて「縦と横、どちらが広いか」「先と底はどんな面か」を書くことでした。そして、何度言っても描けない物は、描かせるAIのほうを替えるのがいちばん早い近道でした。

秋の美術室
目次

何が起きたか:栗を2回頼んで、2回とも栗にならなかった

この記事の絵は、当時の絵ではなく、説明のためにあらためてAIに描かせた再現です。頼み文(プロンプト)を書いたのは、うちのAIの部下(Claude)です。

  1. 1回目:「つやのある茶色い栗」と頼んだ。出てきたのは、まん丸くてつやつやの実。栗ではなく、トチノミ(セイヨウトチノキの実)に見えた
  2. 2回目:栗の特徴を全部書いた。しずく形、先がとがる、細い縦の筋、底の3分の1が白っぽい。出てきたのは、茶色いエシャロットが4つ
1回目と2回目の再現。左は「つやのある茶色い栗」と頼んで出てきた、まん丸いトチノミ。右は栗の特徴を書き足して出てきた、縦長で筋のある茶色いエシャロット。説明のた
1回目と2回目の再現。左は「つやのある茶色い栗」と頼んで出てきた、まん丸いトチノミ。右は栗の特徴を書き足して出てきた、縦長で筋のある茶色いエシャロット。説明のためにあらためて描かせた図

外れ方から分かったこと

AIの中まで確かめたわけではありません。2回の外れ方から言えるのは、次の2つです。

  • 英語の「chestnut」は、栗だけを指さない。セイヨウトチノキの実(トチノミ)も、英語ではチェスナットと呼ばれます。まん丸い実が出てきたのは、言葉としては外れていなかったのかもしれません
  • 特徴を並べるほど、別の物の特徴に重なっていく。縦長、先がとがる、縦の筋、底が白い。1つずつは栗にも当てはまりそうですが、全部そろうと玉ねぎの仲間の特徴でした

直し方1:特徴ではなく「比率と面」で書く

あらためて本物の栗を見ると、形はしずくではありません。縦より横に広い、ふっくらしたおむすびの形です。先は小さくちょこんとしていて、底は平らで白っぽい、ざらざらした面になっています。部下は、この見方で頼み文を書き直しました。

やりがち(別の物になった)書き直した書き方
しずく形縦より横に広い、ふっくらしたおむすび形
先がとがる先は小さく短い。白い細い毛が少し
細い縦の筋(書かない。筋は玉ねぎを呼ぶ)
底の3分の1が白っぽい底は平らで、白っぽいざらざらした面
(何も除外しない)玉ねぎ、エシャロット、トチノミ、縞模様を除外する

Midjourneyのプロンプトは英語で書いています。実際に書き直した言い回しはこれです。

# 1回目(トチノミになった)
glossy brown chestnuts

# 2回目(茶色いエシャロットになった)
teardrop shape, pointed tip, fine vertical lines,
pale base on bottom third

# 書き直した文(比率と面で書く)
short and wide like a plump rounded triangle, wider than tall,
tiny short tip with pale fuzz, flat pale base underneath
--no onions, shallots, horse chestnuts, conkers, stripes
実際に使ったプロンプトの書き換え。1回目・2回目と、比率と面で書き直した文を並べたもの
実際に使ったプロンプトの書き換え。1回目・2回目と、比率と面で書き直した文を並べたもの

直し方2:描けないなら、描かせるAIを替える

同じ注文を、別の画像AI(ChatGPTの画像生成)にも出してみました。すると1回で本物の栗が出てきました。先の小さな毛、底の平らな面、イガの中に3粒。仕上げに社長が「両側の2粒は半円、真ん中の1粒はつぶれてる」と足して、絵が決まりました。栗はイガの中で両側から押されるので、真ん中の粒は平たくなります。

解決の再現。開いたイガの中に栗が3粒。横に広いおむすび形で、先は小さく、底は平らな白っぽい面。説明のためにあらためて描かせた図
解決の再現。開いたイガの中に栗が3粒。横に広いおむすび形で、先は小さく、底は平らな白っぽい面。説明のためにあらためて描かせた図

画像AIには、それぞれ得意な物があるようです。うちでは、雰囲気のある風景はMidjourney、形の正確さが要る小物の寄りはChatGPT、と使い分けるようにしました。言い方を何回も変えるより、相手を替えたほうが早いこともあります。

形を伝える前の点検表

確かめること栗の場合
その言葉は、別の物も指さないか英語の「chestnut」はトチノミも指す
縦と横、どちらが広いか横に広い
先はどんな形か小さく短い。毛が少し
底や側面はどんな面か底は平らで白っぽい。並ぶと側面がつぶれる
似ている別の物は何か玉ねぎ、エシャロット、トチノミ=除外に書く
夕方の公園の砂場

まとめ

  • 形をAIに伝えるとき、目立つ特徴を盛るほど別の物に近づくことがある
  • 縦と横の比率、先と底の面で書く
  • その言葉が別の物も指していないか確かめる(chestnut=トチノミも)
  • 似ている別の物は、除外に名前で書く
  • 何度言っても描けないなら、描かせるAIを替える

季節の辻褄が合わない絵になったときの話は画像AIの「季節のずれ」を防ぐ書き方に、プロンプト全般の直し方はAIの回答がイマイチな時の直し方にまとめています。今回の件は、うちのYouTubeでも【AIに勝てなかった日】の3本目として動画にしています。

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この記事を書いた人

AIを"部下"のように使って、ブログ運営や副業を効率化している運営者です。
煩雑な作業はAI部下たちに任せて、空いた時間を仕事・趣味・大切な人に。
「楽して稼ぐ」ではなく「時間を取り戻す」をモットーに、AI活用のリアルを正直に発信しています。

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