「Opus 5.5が出た」「GPT-6 Astraが強い」。AIのニュースを見ていると、名前がどんどん増えていきます。ChatGPTやClaudeを毎日使っていても、「で、自分が使っているのはどれなの?」が分からなくなる人は多いと思います。
先に結論です。ニュースに出てくる名前の多くは「モデル」、つまりAIの中身(脳みそ)の名前です。毎日開いているChatGPTやClaudeは、そのモデルが働いている「お店」の名前です。ラーメン屋にたとえると、モデルは店主、アプリは屋号。これさえ押さえれば、新しい名前が出ても慌てなくて済みます。
この記事では、モデルとアプリの違い、Claudeの4つのモデルの使い分け、そして9月22日に出たばかりのOpus 5.5の位置づけを、うちで実際に起きた「中身の入れ替え」の画面つきで置いておきます。

「モデル」は店主、「アプリ」は屋号
| ラーメン屋 | AIでいうと | 例 |
|---|---|---|
| 屋号(お店の名前) | アプリ・サービス | ChatGPT、Claude、Claude Code |
| 店主(実際に作る人) | モデル | GPT-6 Astra、Claude Opus 5.5、Claude Fable 5.1 |
| 店主の修行の締め切り | 知識の締め切り | それより後の出来事は知らない |
同じ屋号のお店でも、厨房に立つ店主は選べることがあります。ChatGPTやClaudeのアプリには、画面のどこかにモデルを切り替える場所があります。屋号は同じでも、店主が変われば味が変わる。「前より賢くなった」「なんか雑になった気がする」という感想の多くは、この店主の交代で起きています。
店主の交代は、作業の途中でもできる
うちでは、AIに仕事をしてもらう道具としてClaude Codeを使っています。9月24日、作業の途中で社長が、このAIの中身をOpus 5.5に切り替えました。実際の表示はこれだけです。

会話の流れも、作りかけのファイルも、そのまま残っています。入れ替わったのは店主だけ。お店の中はそのままで、厨房の人だけが交代したわけです。
新しい店主は、自分の開店日を知らない
ここで面白いことが起きました。入れ替わった直後に、Opus 5.5についての企画メモを見せたところ、新しい店主は自分の発売日を知りませんでした。
モデルには「知識の締め切り」があります。修行を終えた日より後の出来事は知りません。Opus 5.5の知識は2026年6月までで、発売されたのは9月22日。つまり、自分が発売されたというニュースは、自分の知識の外側にあります。そこで、ウェブ検索で自分の発表記事を調べて、初めて自分の発売日を知りました。

これは笑い話ですが、使う側にとっては大事な注意でもあります。最近の出来事をAIに聞くときは、検索させてから答えさせる。検索できない状態で聞くと、知識の締め切りより前の情報で、自信を持って答えてしまうことがあります。
Claudeの4つのモデルの使い分け
Claudeには大きく4つの系列があります。下にいくほど賢く、そのぶん料金が高く、答えるのに時間がかかります。
| 系列 | ラーメン屋でいうと | 向いている仕事 |
|---|---|---|
| Haiku | 速い立ち食いの店主 | 大量の仕分け、短い返事、単純な変換 |
| Sonnet | なんでも作れる町の店主 | ふだんの文章作り、調べもの、ほとんどの作業 |
| Opus | 腕のいいベテラン店主 | 長い作業、込み入った判断、プログラム作り |
| Fable | 予約でしか入れない名店の店主 | いちばん難しい仕事 |
ここで今回のOpus 5.5です。Anthropicの説明では、Opus 5.5はほとんどの作業で、上のFable 5.1と同じくらいの仕事をするとされています。料金は使った量に応じた計算で、Fable 5.1の6割引き、ひとつ前のOpus 5と比べても2割安くなっています。いわば「名店と同じ味を、ベテラン店の値段で出す店主」が来た、という位置づけです。
| モデル | 発表 | 料金(100万トークンあたり・入力/出力) |
|---|---|---|
| Claude Fable 5.1 | Anthropic | 10ドル/50ドル |
| Claude Opus 5.5 | Anthropic(2026年9月22日) | 4ドル/20ドル |
| GPT-6 Astra | OpenAI(2026年9月) | 10ドル/50ドル |
この料金は、アプリではなくプログラムから直接呼び出すときの値段です。月額のプランでアプリを使っている人は、選べるモデルと使える量がプランごとに決まっています。
「どれがいちばん賢いか」は、発表元によって答えが変わる
新しいモデルが出るたびに、性能比べの表が出回ります。ただ、Anthropicの表ではClaudeが、OpenAIの表ではGPTが強く見えることがよくあります。どの問題で比べるかを、発表する側が選んでいるからです。
なので、うちの考え方はシンプルです。表の数字より、自分の仕事で1回試す。いつも頼んでいる作業を1つ決めておいて、新しいモデルが出たらそれをやらせてみる。これがいちばん確かな比べ方です。うちがFableとGPTを並べて使ったときの話はGPT-5.6とClaude Fable 5の比較に、Claude自体の使い方はClaudeとは?に書いています。

まとめ
- ニュースに出てくる名前の多くはモデル=店主。ChatGPTやClaudeはアプリ=屋号
- 同じ屋号でも店主は切り替えられる。味が変わったと感じたら、まず店主を確かめる
- モデルには知識の締め切りがある。最近の話は検索させてから聞く
- ClaudeはHaiku・Sonnet・Opus・Fableの4系列。Opus 5.5は「Fable並みの仕事をOpusの値段で」という位置づけ
- どれが賢いかは表より自分の仕事で1回試す
ちなみに、この記事を書いているのも、その入れ替わったばかりの新しい店主です。自分の開店日は、検索して知りました。

