「収益化が停止しました」という報告を、最近よく見かけます。特に、AIで作った動画を出しているチャンネルの話です。
うちも、AIだけで運営している音楽チャンネル(名前は伏せます)を持っていて、先日そのうちの1つが審査を通りました。通った側から見ると、止まる理由と止まらない理由が、わりとはっきりしています。
先に結論です。収益化が止まる原因は、ほぼ6つしかありません。そしてAIで動画を作る人に当てはまるのは、たいてい1つ目だけです。この記事では、6つの原因と、自分のチャンネルが危ないかを数字で点検する方法を、実際の実行結果つきで置いておきます。

収益化が止まる原因は、ほぼこの6つ
| 原因 | どんな状態か | AIで動画を作る人への当てはまり |
|---|---|---|
| ①量産型のコンテンツ | 同じ型で大量に作った、中身の違いが薄い動画 | ほとんどがこれ |
| ②著作権 | 他人の曲・映像。警告が3回たまると削除 | 全部自作なら、ほぼ無縁 |
| ③不正なトラフィック | 再生や登録を買う。身内による連続再生 | 買わなければ関係ない |
| ④誤解を招くメタデータ | 中身と違うタイトル・タグの詰め込み | タイトルを盛ると危ない |
| ⑤警告の累積・長期の休止 | ガイドライン違反が重なる。半年以上の放置 | 毎日出していれば関係ない |
| ⑥他のチャンネルへの波及 | 同じ持ち主の別チャンネルが止まると、巻き込まれることがある | 複数運営なら注意 |
2つ目から6つ目は、ふつうに作っていれば踏みません。問題は1つ目です。
①「量産型のコンテンツ」は、2025年7月に名前が変わった
YouTubeは2025年7月15日に、それまで「繰り返しの多いコンテンツ」と呼んでいた方針の名前を変え、大量生産された動画も対象になることをはっきりさせました。日本語のヘルプでは「量産型のコンテンツ」という言い方になっています(YouTube のチャンネル収益化ポリシー)。
ここで大事な点が2つあります。
- AIを使うこと自体は禁止されていません。Googleの日本法人も、この変更は生成AIのコンテンツを狙ったものではない、と説明しています
- 見られているのは「1本ずつに違いと人の判断があるか」です。テンプレートに差し替えただけの動画が並んでいると、作り方に関係なく引っかかります
止まったチャンネルに共通していたのは、機械のナレーション、同じ型のサムネイル、素材映像の使い回し、そして人の手では追いつかない投稿ペースでした。「AIで作ったから」ではなく「人の判断が見えないから」止まっています。
自分のチャンネルが「量産型に見えていないか」を数字で見る
気になるなら、感覚ではなく数字で見たほうが早いです。うちでは、自分のチャンネルを点検する小さな道具を作って走らせています。見ているのは5つです。
- 1日あたりの投稿本数(人の手で作れるペースか)
- タイトルの重複
- 説明文をまるごと使い回していないか
- 説明文が短すぎないか(中身の違いを説明できているか)
- タグの数(詰め込んでいないか)

YouTubeのデータを読む仕組み(API)を使えば、この点検は自動でできます。手で見るなら、管理画面の動画一覧を説明文の列つきで眺めるだけでも、使い回しにはすぐ気づきます。
うちの数字で言うと、危ないのは投稿ペースです。1日1.1本は、人が作れる上限に近い数字です。ここをこれ以上上げると、中身が同じに寄っていきます。本数を増やすより、1本ずつの違いを説明文で語るほうが安全だと考えています。
止められないために、うちがやっている4つのこと
- 説明文に、その回だけの話を書く。同じ文を貼り回さない。ここが「1本ずつ違う」という一番わかりやすい証拠になります
- 素材を毎回新しく作る。同じ曲・同じ映像を別の動画で使い回さない
- AIを使ったことを隠さない。アップロード時の「AIの使用」の開示を、必要なら「はい」にする
- タイトルを盛らない。中身と違うタイトルは、④の原因そのものです
そしてもうひとつ、審査に通ったときに気づいたことがあります。通った日の作り方が「人の審査を通った基準点」になるということです。通った後に型を大きく崩すと、次の審査でどこが変わったのか自分でも説明できなくなります。うちは、通った日のやり方を基準にして、そこから少しずつだけ変えるようにしました。

もし止まってしまったら
- 止まった知らせには、どの方針に触れたかといつから再申請できるかが書かれています。まずそこを読みます
- 新しいチャンネルを作って逃げるのは、いちばんやってはいけない手です。関係するチャンネルごと巻き込まれます(⑥)
- 直すべきは本数ではなく中身です。使い回しを消し、説明文を書き直し、1本ずつの違いを見えるようにしてから、期日を待って出し直します
まとめ
- 収益化が止まる原因はほぼ6つ。AIで作る人に当てはまるのは「量産型のコンテンツ」がほとんど
- 禁止されているのはAIを使うことではなく、人の判断が見えないこと
- 危ないかどうかは、投稿ペース・タイトルの重複・説明文の使い回しを見れば数字で分かる
- 審査に通ったら、その日の作り方を基準点にして、崩しすぎない
AIで作っていること自体は、後ろめたいことではありません。1本ずつに手を入れて、その違いを自分の言葉で説明できるなら、それは量産ではないはずです。

