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「自分が好きなジャンルなら続けられるはず」——そう思って始めた発信が、まったく伸びなかったことがあります。
先に結論をお伝えします。「好き」は続けるための燃料であって、勝つための理由にはなりません。ジャンルを選ぶときに本当に見るべきなのは、①その市場に自分が入る隙間があるか、②既存の強い相手に固定ファンがついていないか、③方向転換できる余地を残しているか、の3点でした。
私はこれを、実際に失敗して学びました。自己流でだめ、流行を参考にしてもだめ、最終的にまったく別のものへ作り変えることで、ようやく前に進んだという話です。うまくいった自慢話ではないので、期待せずに読んでいただければと思います。

実話|「好きなジャンル」で始めて、伸びなかった
私はブログのほかに、AIを使って動画コンテンツも作っています。そのチャンネルを立ち上げたとき、選んだのは自分が「これはいい」と思ったジャンルでした。
好きなものなら熱量が続くし、細かいこだわりも分かる。だから自己流でどんどん作りました。
結果は、まったく伸びませんでした。
次にやったこと:流行っているものを参考にする
そこで方針を変えました。自己流がだめなら、うまくいっている人のやり方を学べばいい。同じジャンルで人気のあるチャンネルを研究して、構成や見せ方を寄せていきました。
これも、伸びませんでした。
正直、ここがいちばんこたえました。自己流の失敗は「学べばいい」で済みます。でも学んだうえで届かないとなると、原因が自分の努力の外側にあることになるからです。
なぜ「参考にしても」勝てなかったのか
あとから考えて、理由は2つあったと思っています。
①競合が強すぎた
単純な話ですが、これがすべての土台でした。すでに質の高いものを大量に出している相手がいる市場では、後から入った人が同じ土俵で並ぶのは相当に難しい。
しかも、私が「参考にした」相手こそが、その強い競合です。同じことをすれば、比較されて負けるだけでした。真似が悪いのではなく、真似が成立する条件がなかったんですね。
②既存の相手に固定ファンがついていた
そしてこちらが、より本質的な理由でした。
そのジャンルの視聴者は、すでに「いつも見ている人」を持っていました。似たものが新しく出てきても、わざわざ乗り換える理由がありません。品質の勝負ではなく、習慣の勝負になっていたわけです。
ジャンル選びの段階で私が見ていたのは「自分が好きかどうか」だけでした。その市場に、新しい人を受け入れる隙間があるか——ここを見ていなかったのが、いちばんの敗因です。
ジャンルを選ぶ前に見るべき3点
この失敗から、私は次の3つを先に確認するようになりました。
| 見るポイント | 確認のしかた |
|---|---|
| ①隙間があるか | そのジャンルで検索・視聴してみて、「これが足りない」と感じる部分があるか。全部満たされているなら入る余地は小さい |
| ②固定ファンの強さ | 上位にいるのが同じ顔ぶればかりか。コメント欄に常連が多いか。強いほど後発は不利 |
| ③自分だけの要素があるか | 体験・立場・組み合わせなど、他の人が真似しにくいものを1つでも持ち込めるか |
とくに③が効きます。同じジャンルでも「実際に毎日やっている人の記録」なら、真似できるのは同じことをやっている人だけです。当ブログが実体験にこだわっている理由もここにあります(この話はAI系ブログが続かない理由の記事で詳しく書きました)。
撤退とピボットの判断基準
では、いつ「やめる・変える」と決めればいいのか。私が使っている目安はこうです。
- 自己流で一定量やってみる:まず数をこなさないと、判断材料が集まりません
- うまくいっている人のやり方を取り入れて、もう一度やる:ここで変化があれば、原因はやり方でした
- それでも変わらなければ、原因はやり方ではなく市場:ここが方向転換のサインです
ポイントは「2回試す」ことです。1回目でやめると、単に下手だっただけかもしれません。でも2回目——学んだうえでの挑戦——でも動かないなら、努力の量ではなく置き場所の問題です。
私はこの2段階を経て、まったく別のものへ作り変える決断をしました。同じジャンルで粘り続けるより、そのほうが早いと判断したからです。

ピボットのコツ|ゼロに戻さない
方向転換というと「全部やり直し」に聞こえますが、そうではありません。持ち越せるものは、意外とたくさんあります。
- 技術:作り方、道具の使い方、失敗して覚えたコツ。これは丸ごと持っていけます
- 作業の型:制作の手順や自動化した部分は、テーマが変わっても使えます
- 判断力:「これは伸びない」と分かるようになったこと自体が成果です
失ったのは「そのジャンルでやる」という設定だけで、積み上げた能力は1つも減っていません。そう考えられるようになってから、方向転換への抵抗がかなり減りました。
むしろ怖いのは、変えずに続けることのほうです。伸びない場所で1年粘っても、増えるのは徒労感だけですから。
それでも「好き」は必要です
ここまで「好きだけでは勝てない」と書いてきましたが、誤解のないように補足します。好きであること自体は、やはり必要です。
発信は、成果が出るまでに時間がかかります。当ブログも記事を40本以上書いて収益はまだほぼゼロという状態です(詳しくは収益のリアルを公開した記事に書いています)。この期間を支えるのは、結局のところ「やっていて苦にならない」という感覚だけです。
だから正しい順番は、こうだと思っています。
好きなものの中から、隙間のある場所を選ぶ。
好きを捨てるのでも、好きだけで突っ走るのでもなく、その掛け算で選ぶ。ジャンル選びの全体像はAI副業の選び方マップにまとめてあるので、あわせてどうぞ。
よくある質問
どのくらい続けたら「伸びない」と判断していいですか?
期間で切るより、「2回試したか」で判断するのがおすすめです。自己流で一定量、そして学んだやり方でもう一定量。ただし発信は成果が出るまで数ヶ月かかるのが普通なので、数本で見切るのは早すぎます。
競合が強いかどうか、どう調べればいいですか?
実際に自分が「利用者」として触れてみるのがいちばん早いです。検索して上位に何が出るか、誰が繰り返し出てくるか、自分がそれで満足してしまうかどうか。自分が満足してしまう市場は、新しい人が入る余地が小さいと考えていいと思います。
方向転換すると、それまでの発信は無駄になりますか?
技術と手順と判断力は残るので、無駄にはなりません。ただし作ったコンテンツそのものは活きないことがあるので、そこは正直に受け止めるしかありません。私も一部はそうなりました。それでも、伸びない場所で続けるよりは早いです。
AIを使えば量産できるので、強い市場でも勝てませんか?
量では勝てない、というのが私の実感です。AIで量産できるのは相手も同じですし、そもそも固定ファンは量で動きません。AIが効くのは「自分だけの要素」を早く形にする場面のほうです。この考え方はAI副業で稼げない理由の記事でも触れています。
まとめ|好きの中から、隙間を選ぶ
- 「好き」は続ける燃料。勝つ理由にはならない
- 強い競合を参考にしても、同じことをすれば比較されて負ける
- いちばんの壁は品質ではなく固定ファンという習慣
- 選ぶ前に見る3点:隙間・固定ファンの強さ・自分だけの要素
- 判断は「2回試したか」。学んだうえで動かないなら、原因は市場側
- ピボットしても技術・手順・判断力は残る。ゼロには戻らない
あのとき伸びなかったチャンネルは、いま、まったく別のものになっています。当時は失敗だと思っていましたが、今振り返ると「この市場では勝てない」と早めに分かったこと自体が成果でした。
もしいま、伸びない発信を続けてつらくなっている方がいたら。それはあなたの努力が足りないのではなく、置き場所が合っていないだけかもしれません。向きを変えるのは、逃げではなく判断です。

